キルギス共和国の作品ですけど、この国の事、何も知らなかったので興味深く観ました。
イスラム教の国ですけど、礼拝に来るように人々を促したり、
女性蔑視の聖職者に、説教する人が居たり、
宗教に支配された国ではないようです。
馬をまるでバイクがわりに、乗りこなす人がいる反面、
Toyotaや、 Honda の車が富の象徴的に映り込んだり。
アフガニスタンの戦争に参加したエピソードや、
ロシア語しか話せない(読み書き出来ない)人が登場したり。
とても奥行きのある表現だと思いました。
民族の誇りを取り戻そうと奮闘する主人公に心を動かされながら、
自分はどうか?と考える。
「日本民族の誇り」って言葉を耳にする度に、
これを、この感情を、誰かに利用されるのでは?と身構える。
若い頃に、スペインをぐるっと一周旅行した。
安いオスタル(小さな安いホテル)に泊まるのだけど、
「日本人は大歓迎よ」部屋を綺麗に使ってくれるから。とか、
当時、赤くて目立つパスポートを出したら、
「日本人なら俺は貴方を信用する」と中も見ずに、
泊まらせてくれたり。
ヨーロッパ旅行をした,私より歳上の先人の行いが、とても素晴らしかったので、彼らから信用してもらえるって事ですね。
民宿的な地方(オビエド)のオスタルの女主人に、
共同の浴室は、私達も使うから了承してね。とか言われて、
使った後には「毛」一本も残さないようにチェックした。
私は、あの時に、愛国心を発揮したのだと思っています。