人気ブログランキング | 話題のタグを見る

たまにはレシピも公開中

espanamiro.exblog.jp

ライク・サムワン・イン・ラブ


怪我をした女の子から電話をもらい、駆けつける。
路上駐車した車から降りて、彼女の居場所に近づこうとするけど
後続車からクラクション。
慌てて車に戻り、一方通行の道を進む、信号で左折、
また左折、
広いスペースに車を止めて、今度は反対から、やっと彼女の元に。
この間の描写がほぼ時間通りです。他のシーンもこんな感じで
丁寧なドキュメンタリータッチ。

ところがラストシーンは打って変わって、省略の極み。
ネタバレになるけど、加瀬亮の芝居が凄いです!
だって映ってないんだもんね。
声だけで、その男の異常さを観客に想像させる!

たぶんこの監督の作品は「桜桃の味」しか観てませんけど、
(この前のコラボ映画でも観てる)
あれ?これで終わり?的なスタイルです。それでも何故か少し渋い後口で。
いい感じの余韻を味わえる映画です。





東京に行って一番感じるのが、街がピカピカな事。
高層ビルの壁面がピカピカ!
窓ガラスも、すべてピカピカで、鏡のようです。
街に鏡がいっぱいある。そしてそこに自分の姿が映る。

本当の「自分」って何?自分は自分。人から見た自分なんて関係ない?

人が自分の存在を確かめる為に使うのが鏡。
そして更に一番の鏡であるのが「人間」
他人という鏡に、自分を当ててみる。
そこから返ってきた自分(光?)が、本当の自分。

ラストシーンの、ピカピカな窓ガラスが割れる音に興奮しました。
外国人監督と、私(四国在住者)の感性が合ったのでしょうね。
車の窓ガラスに、東京の風景を写し込んだり、ガラス戸越しに被写体を登場させたり。
一般的には退屈な映画だと感じると思うんですけど。
by espana-miro | 2013-06-02 20:42 | 映画 | Comments(0)